2009/06/29

FREMAGA


☛これ! 昨日あっ凧さんにて、だいさんからBOOKリレーとして預かった!!
すごい。Megumiのフリーペーパーらしい。
これをフリーで作るめぐみも凄いが、この中に登場する人に2人、私は感動しました!
その内の最上級に感動したひとりの対談をUPします。
自分の為です。
内容、この人の考えを覚えるいい機会だと思います。
『RASTA GOT SOUL』をCD出しているジャマイカの方。
>インタビュアー(以下い) 今日のあなたに何があなたの変化に影響しているの?
 BUJU(以下ぶ) 人生そのものが刺激になっている。人生経験、そして、経験による英知などが全て融合されている。もし君の人生や、音楽や放つ言葉が活気のないものだとしたら、君の行動はそものもになってしまう。それからそのサイクルを壊して、もっと人生の目標を高く持って、自分が最高の状態でいれば、なんだって可能になるんだ(笑)。だから、僕はもっと上を目指して動き続けるんだ。
世界レベルでのレゲエ音楽は市場に出回るようになって、約50年がたったと思うが、まだまだ国際レベルでのリスペクトは得ていないと思う。それは、音楽家たちが、団結出来ずにそれぞれの時間の許す限りのなかで活動せざるを得ないからだと思う。
長いので写しは明日へと続く。

2009/06/10

100万回生きたねこ


☛わたしの大好きな絵本、第二弾。




> あるとき、ねこは どろぼうの ねこでした。ねこは、どろぼうなんか だいきらいでした。
 どろぼうは、ねこと いっしょに、くらい街を ねこのように しずかに 歩き回りました。
 どろほうは、いぬのいる 家にだけ どろぼうにはいりました。
いぬが ねこに ほえているあいだに、どろぼうは 金庫を こじあけました。
 ある日、ねこは、いぬにかみころされてしまいました。
 どろぼうは、ぬすんだ ダイヤモンドと いっしょに ねこをだいて、夜の町を 大きな声で なきながら、歩きました。そして 家に帰って、小さなにわに ねこをうめました。

 あるとき、ねこは ひとりぼっちの おばあさんの ねこでした。ねこは、おばあさんなんか だいきらいでした。
 おばあさんは、毎日 ねこをだいて、小さなまどから外を 見ていました。
 ねこは、一にちじゅう おばあさんの ひざの上で、ねむっていました。
 やがて、ねこは 年をとって しにました。よぼよぼの しんだねこを だいて、一日じゅう なきました。
 おばあさんは、にわの 木の下に ねこを うめました。

あるとき、ねこは 小さな 女の子の ねこでした。
ねこは子どもなんか だいきらいでした。
 女の子は、ねこを おんぶしたり、しっかり だいて ねたりしました。ないたときは、ねこの せなかで なみだを ふきました。
 ある日、ねこは 女の子の せなかで、おぶいしもが 首にまきついて、しんでしまいました。
 ぐらぐらの頭に なってしまった ねこを だいて、女の子は 一日じゅう なきました。そして、ねこを にわの 木の下に うめました。
 ねこは しんぬのなんか へいきだったのです。

あるとき、ねこは だれの ねこでも ありませんでした。
のらねこだったのです。
ねこは はじめて 自分の ねこに なりました。ねこは 自分が だいすきでした。
 なにしろ、りっぱな とらねこだったので、りっぱな のらねこに なりました。

どんなめすねこも、ねこの およめさんに なりたがりました。
 大きなさかなを プレゼントする ねこも いました。
上等のねずみを さしだす ねこも いました。
めずらしい またたびを おみやげにする ねこも いました。りっぱな とらもようを なめてくれる ねこも いました。
 ねこは いいました。
「おれは、100万回も しんだんだぜ。いまさら おっかしくて!」
 ねこは だれよりも 自分が すきだったのです。

たった 1ぴき、ねこに 見むきも しない、白いうつくしい ねこが いました。
 ねこは、白いねこの そばに いって、
「おれは、100万回も しんだんだぜ!」
と いいました。
 白いねこは、
「そう。」
と いったきりでした。
 ねこはすこし はらをたてました。なにしろ、自分がだいすきでしたからね。
つぎの日も、つぎの日も、ねこは、白いねこの ところへいって、いいました。
「きみは まだ 1回も 生きおわって いないんだろ。」
白いねこは、
「そう。」
と いったきりでした。

 ある日、ねこは、白いねこの 前で、くるくると 3回ちゅうがえりをして いいました。
「…

2009/06/08

いにしえからのラブレター


☛昔の人々も、いま生きている私たちも、まったく変わらない。
時代や場所が違っても みんないっしょ。
それを知ってすこしやさしい気持ちになれました。(けどすぐ忘れちゃうよι)
2003年7月初版




君を待っていたら
木々の夜露に濡れてしまった
さびしさが心にしみて
木陰にずっと立ち尽くしていた
(あしひきの 山のしづくに 妹立つと 我立ち濡れぬ 山のしづくに) 大津皇子

わたしを待っている間に
あなたを濡らしたっていう夜露
その夜露に
わたし なれればよかったのにな
(我を待つと 君が濡れけむ あしひきの 山のしづくに ならましものを) 石川郎女



目が覚めたら
髪の毛ボサボサなの
でもいいんだ今日はこのままで
昨夜大好きなあなたに
優しく抱かれて撫でられた髪だから
(朝寝髪 我は梳らじ 愛しき 君が手枕 触れてしものを) 読人知らず



あなたがもし宝石なら
ブレスレットにしていつも巻きつけちゃうのに
いつもいつもあなたにくっついていたい
でもそうもいかないんだよね
(玉ならば 手にも巻かむを うつせみの 世の人なれば 手に巻きかたし) 大伴坂上大嬢



たとえて言うなら
君はちょうどなでしこの花かな
何度眺めても 長く眺めても
いつ眺めても どう眺めても
飽きないだろうな
だって君はいつだって
きれいなんだもん
(愛しみ 我が思ふ君は なでしこが 花になそへて 見れど飽かぬかも) 大伴家持



ちょうどさぁ
逢いたいなぁと思ってたんだ
いまごろどうしてるかなぁ……って
そしたらさ
かわいい帽子をかぶって
向こうの方から
君が歩いてくるじゃない
こんな偶然 うれしい…
(見まく欲し 思ひしなへに かづらかげ かぐはし君を 相見つるかも) 読人知らず



来てはいけない場所なのに
あなたはそこを行ったり来たりしてるのね
そんなところから手なんか振ると
野守に見つかってしまうのに
(あかねさす 紫野行き 標野行き 野守は見ずや 君が袖振る) 額田王

紫草のように美しい君
憎らしいと思えるのなら
すでに人妻である君に
手なんか振ったりしない
恋したりしない
(紫の にほへる妹を 憎くあらば 人妻ゆゑに 我恋ひめやも) 大海人皇子



もう君のことなんか忘れようって決めたのに
移ろいやすいな
ぼくの心は…
庭に咲く梅の花のように
だんだん思いは紅くなる
今でも君を愛してる
(思わじと 言ひてしものを はねず色の 移ろいやすき 我が心かも) 大伴駿河麻呂



離れていて逢えないのはつらいよ
でもね
いつだって君の笑顔を思いだしてる
すぐ傍らにいるみたいにさ
だから
さみしいけれど がんばれる
(遠くあれば 姿は見えず 常のごと 妹が笑まひは 面影にして) 問答の歌



なんだかバタバタと
あわただしく出かけてきたから
こうやってすこし落ち着いてみたら
君とゆっくり言葉を交わしてこなかったことに気が付いた
こころ残り
(あり衣の さゑさゑしづみ 家の妹に 物言はず来にて 思ひ苦しも) 相聞



離れているから
ぼくは雲になりたいと思う
雲になれれば今君にフワッと逢いにも行けるし
明日フワッと帰ってくることだってできるのに
(み空行く 雲にもがもな 今日行きて 妹に言問ひ 明日帰り来む) 相聞



逢いに行くよ
これから直ぐに
ぼくに逢うと
嬉しそうにニコッと微笑んでくれる君
君に逢いに行くよ 今
今 直ぐに
その笑顔に逢いに行く
ずいぶん待たせたね
(待つらむに 至らば妹が 嬉しみと 笑まむ姿を 行きてはや見む) 読人知らず

2009/06/07

THE DESIGNS OF WILLIAM MORRIS


☛ウィリアム・モリスの図版。
といっても手のひらサイズの小さな本です。
とても美しい柄です。アール・ヌーボーの原点とも言えるアーツアンドクラフト運動を引っぱってくれた人だと聞いています。
自然回帰の傾向もある2009-10 A/W コレクション。
ぜひ、ご覧になって下さい。
※前回紹介した『いばらひめ』の背景図案にも使われているのですよ。
ご存じの方もいらっしゃるでしょうか??¿?

2009/06/06

PEANUTS KEY WORDS スヌーピー     きみと話がしたい



☛マンガの言わんとすることを、ほしのゆうこさんがわかりやすく解説。
とてもやさしい気持ちになれる本だ。
✷マンガはクリックで拡大して読んでみてね。


>ケンカができる仲になる。
CRABBY~怒りんぼ~

 学校でいつも一緒のペパーミント パティーとマーシー。
きょうは朝から、ケンカ・モード。思わず、取っ組み合いになってしまいます。
 私たちは子供時代、友達や兄弟としばしばケンかをしたもの。そしてそのケンかを通し、他の人との違いや主張の仕方、取っ組み合いになったときの力の入れ具合、やられたときの痛み、負けたときの悔しさ、仲直りの仕方など、様々なことを学んだようです。
 おとなになっても、夫婦や家族、恋人、友人、職場の仲間など一緒に過ごす時間が長い相手とは、ときに言い争いになるのが当たり前。ケンカは、いわばお互いの関係を大切にしているからこそするもの。これからも一緒に過ごし、共同で何かを育んでいきたいから、率直に意見をぶつけ合う。不平や不満を心に溜め込みたくないから、問題点をクリアにし、改善を計る。そんなケンカができる相手は、本当は自分にとって掛け替えのない人なのではないでしょうか。

Brücke




☛TASCHEN社

太い線がいい。

コンラストがハッキリしていて気持ちいい。

そんな印象を受けました。



Henri Matisse








☛マティスの切り絵をあつめた本。


マティスの線が美しい。きもちいい。


色もあざやか。


♪JAZZ♫✮⋆!✷


まってる。


☛このぼく、とってもいじらしい。
派手な一面のない人生を丁寧に生きているぼく。
こころに響いてくる。



 >おやすみのキスを まってる。

秘伝マルマ ツボ刺激ヨーガ


☛著者 伊藤武 1957年石川県生まれ。1979年単身インド旅行に出発、約2年にわたってインド全土、ネパール、スリランカ、タイを放浪。以後もこれらの地域を繰り返し訪問し、遺跡調査、神話・伝説、風習、武術、食文化等の収集に勤める。在野のインド研究科として、周辺地域の歴史や文化に造詣が深い。
>「ガス抜き」でお腹をすっきりさせよう!
・グダ(肛門)マルマ
 
➔ガス抜きの体位(ヴァーターヤーナ・アーサナ):便秘解消、肥満防止、ヴァータ性疾患に効果あり。
〈アーサナの意味〉
”ヴァーターヤーナー”とは「ヴァーターがやってくる」という意味だ。ヴァーターは風、気のこと。アーユルヴェーダでは、風の原理であるヴァータに、熱原理のピッタ、水原理のカパを加えて”トリドーシャ”(3代エネルギー)とし、診断や治療に用立てられる。
 だが、この場合は腸内ガスをさす。それが、肛門の外にやってくる。ひらたく言えば、「おならをうながす体位」である。
 腸が不活発になり、ガスが抜けなくなると、さまざまな疾病をひきおこす。それがアーユルヴェーダでいう「ヴァータ性疾患」の原因のひとつで、具体的には喘息、背痛、鬱病、坐骨神経痛、精力減退、静脈瘤、リウマチ、頭痛、生理不順などがそうであるとされる。
 この体位は前2者にくらべるときわめて容易だが、その効果は大きい。インドでは、「朝、排便のまえにこれをやっておけ」と教えられる。
〈やりかた〉
①「屍」で横たわる。
②息を吐きつつ右足を曲げ、大腿を両手でかかえ、膝に顔をひきつける。すると腹部に大腿が強く押し   つけられる。
③普通の呼吸をしながら、15秒ほどその姿勢を保持する。このとき、グダ(肛門)に意識を集中し、肛門運動をしながら、このマルマを緊張させる。
④右足を元に戻し、左足で同じことをする。
⋆グダ(肛門)マルマ:「筋肉のマルマ」に分類される。肛門は全身のすべての器官につながっている。ここを鍛えることによって、全身をチェーンナップすることができる。忙しい人は、せめて肛門を締めたり緩めたりする運動をすることだ。血行が良くなり、痔も治る。

おしゃれな自分革命


☛読むと、生き生きと生きるドラの人生に対する姿勢に感化されます。
トコロ違えば、それぞれの人生観が違って当たり前。
それをどうどうと認め合って自分の人生を面白く、できれば相手の人生にも花を添えて生きていくことが大切だ!そんな事を教えてくれる本でした。そうやって自分の生き方をしっかり実行している人がいるとすごく励みになりますし、力を貰えるのです。
 
 
>ドラ流バカンスの過ごし方
 今を存分に楽しむことができるのがバカンスの効用です。社会や家族の束縛から解き放たれ、美しい景色を眺めたり、現地の言葉をちょっと習ってみたり…。普段はできないようなことをしましょう。明日を思いわずらうこともない。何も計画を立てず、思いがけない出会いを期待したりする。あるがままの自分自身を見つめ、なりたい自分になり切る絶好の機会を存分に味わうのです。

2009/06/05

働く力

☛5月末、散歩中に立ち寄った本屋さんで購入。
私に働く力が備わっているのか…。けっこう心にズキズキと響く言葉がおおい。
下流思考がキーワードとなる。
 
>自分の社会人生活を振り返ってみると、「好きなことをして生きていきたい」という思いは強かったが、現実にはもちろんやりたくないことをやらざるを得ないことも多かったし、実際やってきた。しかしそれらの経験は。今から考えると自分の能力や人間としての幅を広げるのに役にたった。だから最近は、若者に対して「仕事は好きなことをやるのではなく、できることをやれ」とアドバイスするようにしている。

 こういう発言をすると「若い人の夢を傷つけるのは、いかがなものか」と批判する人もいる。しかし、いくら私が「好きなことより、できることをやれ」と言っても、本当に好きなことがはっきりしている若者は、自分の道を歩んでいくだろう。実際のところ、それぐらいの強い気持ちがなければ、好きなことを仕事にする事は難しいだろう。もちろん、好きなことを仕事にするには能力も必要だ。ところが現代の若者は、好きなことを仕事にするべきだと信じ込まされて悩んでいるように見える。そういう若者にとっては、「好きなことより、できることをやれ」というアドバイスの方が正しいのではないかと思う。

NEW WAVES


☛ホンマ タカシ氏
2007年6月27日第一刷、発行日。
たしか発行日まえに既に本屋さんの平台につまれており、半日考えた末、購入。この写真集にながれる一定のテンポ感が心地よい。
この波を眺めながら海の音を録音したCDを聴けばリラックス間違いなし。

しゃばけ




☛この本はシリーズになっています。


1冊目が『しゃばけ』です。舞台は江戸時代。若旦那のあざやかな推理で怪事件を解決してゆく。やさしさあふれる人情ものがたり。こころがほのかな桜色に色づく、そんな内容です。時間の流れがゆっくり過ぎ、読者は慣れるまで少々物足りない思いもいたしましょう。しかし、1冊目を越え、2冊目からが素晴らしい展開を見せ始めます。


おもしろさは『ダヴィンチ・コード』に全く劣りません!


 


あいにくこのシリーズ全巻は手もとになく、熊本にあります。

2009/06/04

Andy





☛アンディ・ウォホル、私は好きです。


有名なシルクスクリーンも素敵だし、ペン画もとてもおしゃれでいい。この本はアンディの”なりきり”写真集とも言えましょう。



”女たち”はいい表情をしています。


すべてを受け入れた者の顔はこんな感じかな。

彼女たちをよく眺めては癒されています。(1番上はアンディの絵)

いばらひめ

☛私が記憶する限り、初めて好きになった本です。
その時にはまだ”好き”という概念は無く、図書館に行くたびに「あの本、あの本が見たい!」そう思って探しては見つけ出し、幸せと安堵を感じていたと思います。
時が経ち、ふと再会した時のおどろきは素敵なものだった気がします。2005年10月1日購入。私が本を買い始めたころ。
すばらしい絵です。
 
 
>むかしむかし、あるところに王さまとお妃さまがありました。

青春とは、心の若さである。


☛この本とは2007年春に出会いました。
こころに美しい風を吹き込んでくれます。
 
 
>たしかな処方箋
 
朝 めざめたとき
その日を始めるとき
この処方箋を幸せ求めて試してみたまえ
引きあうことを保証するよ
 
まず くちびると両目のほほえみから始めよう
それから ほがらかにおはようと言おう
君をしあわせにかしこくするよ
やさしい一言は君のあいさつを薫らせ
抱擁はその日を甘くする
小さな親切は待ちひそんでいる暗がりを明るくし
やわらかな言葉は澄んだバラ色で 君の顔をかがやかせる
笑い声は君が落ちこむ影を小さくするよ
 
さあ この処方箋のとおりにしてみよう
それは簡単でやさしい
まいた種を君は豊かに刈りとって
うるわしい日がたしかだよ
 
さあさあ すこし笑ってみよう
握手し ほほえもう
ほかのことはたいてい いらない
君がこの処方箋を試してみるなら
 
 
>共に歩む
  
朝が早く私を呼び
日が私と
道をゆくのを
気むずかしく思うとき
その昔のやさしさを解くとき
おどろく理由があるだろうか
私が黄金の心が止まらず
時間のみを望むとき
これは当りまえのことだろうか
それとも年をとりつつあるせいだろうか
悩むつもりはない
それが真実でも
嘆かず急がない
八十二歳であっても
新しく生まれる毎日にあいさつし
昔と同じようにしんぼう強く
しなければならない仕事をひとまわり
日々は私に施されたものだから
感謝し きげんよく 希望にあふれよう
おそらく 私は老いつつあるのだけれど
 
 
>紡ぐ
 
悲しみを夢に紡ぎ
いとくずを投げすてよう
輝く光を持ち来たりて
むなしき飾りを取りのけよう
 
迷える一葉を森に
朝露を海に
あしの葉をあずまやに
道ばたの草を花に紡ごう
 
心に高まりを
 
目には輝くほほえみを たたえ
霧のぼり霧くだれば
空に白い雲をまとわせよう

老人と海


☛海外古典?文学も読んでみたくてパラ見している内に内容に惹き込まれた。
アーネスト・ヘミングウェイ著。
  
 
>「やつを引っかけたのは、ちょうど午ごろだった」と彼はつぶやいた、「だのに、おれはまだやつの正体を拝んでいない」
 魚を引っかける前に、かれは麦藁帽を深くかぶりなおしたが、ずっとそのままでいたので額が痛くなってきた。それに、ひどく喉が渇く。老人は膝をついた。綱を引っ張らぬように気をつけながら、へさきのほうへ這えるだけ這っていき、片手をのばして水瓶を引き寄せた。蓋をとって、水をほんのすこし飲む。飲み終えると、へさきに体をやすめた。かれは、船底に寝かしてあったマストと帆の上に腰をおろし、いまはただ耐えぬくこと以外は考えまいと努めていた。
 ふと、うしろをふり向く。もう陸地は見えない。それがどうしたっていうんだ、かれは心にそうがんが得る。おれはいつもハバナの空の明るみをたよりに帰ってくることができる。日が沈むまで、まだ二時間あるじゃないか、きっとそれまでには、やつも浮かびあがってくるだろう。もしそれまでに浮いてこなければ、月の出と一緒にあがってくる。もし月の出に間にあわなければ、あしたの日の出といっしょには浮きあがる。おれの体はどこもひきつっちゃいない、元気いっぱいだ。引っかかったのはやつのほうだ。それにしても、こんな強引なのははじめてだぞ。やつ、はりすのところまでぱっくりやってしまったにちがいない。ちょとお目にかかりたいもんだな。おれの敵がいったいなにものか、ただそれを知るためにだけでもぜひお目にかかっておきたい。
 星の位置からすると、魚はその晩中、進路をぜんぜん変えなかった。陽か沈んでからはさすがに寒い。老人の汗はかわき、背や腕が、老いた脚が、ひどく冷え込んでくる。かれは、昼のあいだに、餌箱の蔽いの袋をひろげて、日なたに干しておいた。日が落ちると、それを、首に結びつけ、背にたらし、苦心惨憺して肩にかかっている綱の下にあてがった。ちょうど袋が肩あての役割をする、さらにかれは、へさきにもたれかかるようにして坐ってみた。けっこう居ごこちがいい。実際は、前よりいくぶん楽になった程度にすぎないのだが、当人はそれでもずいぶん楽になったつもりでいた。
 おれにも手がないし、やつにも手がないというわけだ。やつがこの調子で押しまくるかぎり、どうにもしかたあるまい。かれはそう思う。

2009/06/03

感動する脳


☛私が最大級に凹んでいる時に出会った本です。

起こってしまったことは、
そのあとの人生でそれを受け入れて
自ら変化していくしかない。

P.203~ならば、大人にとっての安全基地とは何なのか。その大きなものは、やはり経験やスキル、知識といったものであると思います。それは逃げ込むための基地ではなくて、世の中で戦って行くための基地であるかもしれません。
 たとえば、どうしてもうまくいかないことがあったとします。その時に、どうせオレにはできないんだ、と考えてはいけない。感情的にじぶんをせめてしまうと、それは人格を否定することにつながります。人格を否定してしまうと、必ずネガティブ脳は強化されます。
 そうではなく、一歩引いて客観的に物事を眺めてみること。どうしてもこの仕事がうまくできない。もしかしたらその原因は、その仕事をやるためのスキルが自分に欠けているのではないかと考えてみる。その結果、欠けているスキルが見つかったのなら、そのスキルを磨けばいいわけです。何かの経験が足りないのであれば、足りない経験を積み重ねていけばいい。明確な欠点を認識することと人格を否定することは全く別のことです。
 たとえばイタリア語が全くできない人が、イタリアに住まなくてはならなくなった。これは不安でたまらないでしょう。イタリア語ができないから生活もままならない。話しかけられるのが怖いから外に出かけなくなる。そうして一日中家に閉じこもっていれば、だんだん自分はダメな人間だと思うようになる。明らかに負のスパイラルに陥っていくでしょう。
 それは、その人がダメなわけじゃない。落ち込む必要など全くありません。その不安を解消するためにはイタリア語を覚えること。ただそれだけのことなのです。イタリア語が分からないという欠点。それだけに目を向ければいい。とりあえず「ありがとう」と「こんにちは」を覚えれば、どこの国だって生きていけるものです。
 日本にいても同じです。日本社会でいきていくための知識やスキルとは何なのか。今の自分の仕事に必要なスキルは何なのか。そして自分には何が備わっていて、何が足りないのか。それを客観的に考えて、足りない部分を埋めていく努力をする。それだけで多くの不安材料はなくなってくものです。
 要するに、不安になったり、逃げたいと思ってしまうのは、単に気持ちの問題だけではない。何か自分に欠けているものがあるなら、前向きな気持ちが持てないわけです。そこから目をそらすのではなく、しっかりとかけている資質を見据える。そしてそれを払拭する努力をすることです。もちろん一朝一夕には解決できないかもしれませんが、少なくとも努力し続けることで不安は少なくなるでしょう。

[絵本]小さいことにくよくよするな!



☞こちらはBOOKリレーにより、私へ届いた本です。

・完璧な人なんて、つまらない「Make Peace with Imperfection」

・人のためになにかする―こっそりと。「Do something nice for someone else-and don't tell anyone about it」

・相手に花をもたせる「Let others have the glory」

・自分の葬式に出るところを創造する「Imgine yourself at your funeral」

・思いを伝えるのは今日しかない「Tell people today how much you love them」

・ほしいものよりもっているものを意識する「Think of what you have instead of what you want」

・身近な人ほど教えてくれる「Be willing to learn from freiends and family」

・人が投げたボールをすべてキャッチすることはない「If someone throws you the ball,you don't have to catch it」

・幸せは、いまいる場所にある「Be happy where you are」

・百年後は、すべて新しい人々。「Remember,one hundred years from now,all new people」

・いちばん大切な事はなにか?「Keep asking yourself,"What's really important?"」

・直観を信じる「Trust your intuitive heart」