☛著者 伊藤武 1957年石川県生まれ。1979年単身インド旅行に出発、約2年にわたってインド全土、ネパール、スリランカ、タイを放浪。以後もこれらの地域を繰り返し訪問し、遺跡調査、神話・伝説、風習、武術、食文化等の収集に勤める。在野のインド研究科として、周辺地域の歴史や文化に造詣が深い。
>「ガス抜き」でお腹をすっきりさせよう!
・グダ(肛門)マルマ
➔ガス抜きの体位(ヴァーターヤーナ・アーサナ):便秘解消、肥満防止、ヴァータ性疾患に効果あり。
〈アーサナの意味〉
”ヴァーターヤーナー”とは「ヴァーターがやってくる」という意味だ。ヴァーターは風、気のこと。アーユルヴェーダでは、風の原理であるヴァータに、熱原理のピッタ、水原理のカパを加えて”トリドーシャ”(3代エネルギー)とし、診断や治療に用立てられる。
だが、この場合は腸内ガスをさす。それが、肛門の外にやってくる。ひらたく言えば、「おならをうながす体位」である。
腸が不活発になり、ガスが抜けなくなると、さまざまな疾病をひきおこす。それがアーユルヴェーダでいう「ヴァータ性疾患」の原因のひとつで、具体的には喘息、背痛、鬱病、坐骨神経痛、精力減退、静脈瘤、リウマチ、頭痛、生理不順などがそうであるとされる。
この体位は前2者にくらべるときわめて容易だが、その効果は大きい。インドでは、「朝、排便のまえにこれをやっておけ」と教えられる。
〈やりかた〉
①「屍」で横たわる。
②息を吐きつつ右足を曲げ、大腿を両手でかかえ、膝に顔をひきつける。すると腹部に大腿が強く押し つけられる。
③普通の呼吸をしながら、15秒ほどその姿勢を保持する。このとき、グダ(肛門)に意識を集中し、肛門運動をしながら、このマルマを緊張させる。
④右足を元に戻し、左足で同じことをする。
⋆グダ(肛門)マルマ:「筋肉のマルマ」に分類される。肛門は全身のすべての器官につながっている。ここを鍛えることによって、全身をチェーンナップすることができる。忙しい人は、せめて肛門を締めたり緩めたりする運動をすることだ。血行が良くなり、痔も治る。
0 件のコメント:
コメントを投稿